「御料理 ふじ居」12/13
富山は抜きん出た食材に恵まれている土地である。
その中でもとびきりの厳選されたものを扱う「ふじ居」の料理は当然のことながら、東京の割烹が太刀打ちできない素晴らしさがある。
だが「ふじ居」のすごさは、そのことに寄りかかっていないことにある。
いかに生かすか。
今までと違う料理て、もっとおいしい料理や食べ方はないだろうか?
食材と真摯に向き合い、虚心坦懐に探っている。
頭をめぐらし、試行錯誤を繰り返している。
おざなりではない。
それこそが愛であるように。
だから僕らの心を打つのである。
まずは酒杯を選ぶが、どれも名器であり心が動く。
僕は北陸ということもあり、初代須田青華を選んだ
最初のお酒は、満寿泉の1号絞り 今年の最初の絞り酒である。
★白子柚子釜
岩瀬の真鱈白子炭火焼き 柚子も焼いて香り立たせている
焼香ばしさが白子の妖艶と対比して、凛々しさが出る
葛あんの和らぎとのバランスが絶妙。
★蕪みぞれ仕立て
千枚漬け用にひっそり京都に行っているという岩瀬の音川かぶら。
別コラムを参照してください
おいしくさせすぎないギリギリを知っている
★ブリ造り 食べ比べ
中トロ サクッとして 脂などなきかのようで後からゆっくりと広がって、脂の引きがいい。
大トロ 中トロよりこりっとして、なくなる頃に脂が広がり、最後に甘やかな香りが抜けていく。
砂ずり しなやか。どこまでも脂がじっとりと広がる
カマ 平貝の食感に似たしなやかさ。脂の甘い香り
血合 コリ。ごま油塩と生姜じょうゆ。そのまま食べるなら生姜醤油、ご飯に乗せるならごま油塩。 鉄分とコラーゲンの抱擁
★香箱蟹ケジャン 銀シャリ
別コラムを参照してください
★八寸
下尾デザインの木の器
雪釣り えのきと雑魚 えのきの香りがいい
鶏もも肉ミンチの松風
ナマコ酢 ほうじ茶ゆがいて くんにゃりと火が入る柔らかさ
生麩カマンベール鋳込み 醤油焼き もちもちして 美味しい
魚のすり身で作ったカステラ
最中 中は大和芋でつないだとんぶり。
魚津のラフランス白和 衣は五箇山の豆腐で作った クリームのようでそこまで重くない。
★月の輪熊 F別コラムを参照してください
★ブリカマ焼き
数回噛んだだけで消えていく。なんと綺麗な味。皮下のトロンがたまりません
表側でない皮筋の旨み
★あんぽ柿
柿なますと胡麻醤油
★里芋
なんとも美しい。里芋は、「片折」でも感じた味に透明感がある。
★蕎麦
★満寿泉大吟醸プラチナのアイスと紫芋とブランデーで作った茶巾。
★薄茶